目次
はじめに
ピアノの演奏をする時に、鍵盤や指を見ながら演奏してしまいがちなことはありませんか?
ピアノの教室に行くと、手元ばかり見て弾いていると、なるべく楽譜を見ながら演奏するように注意されます。
でも指や鍵盤を見ないで弾くと言われても「そんなの難しくてできるわけない!」と思われる方も多いです。
しかし、実はちょっと意識しながら練習するだけで、ある程度手元を凝視しないでも弾くことができるようになります。
例えば、スマートフォンの操作も、いちいち見ないでもできると思います。
また、パソコンのタイピングもある程度見ないでできる方は多いのではないでしょうか。
そう考えてみると、普段の生活の中で指の感覚でやっている動作は、他にも沢山あります。
ですので、ピアノの鍵盤を弾くということも、指の感覚で十分にできるのです。
なぜ手元ばかり見てはいけないか
では、なぜ手元ばかり見てはいけないのかということをまず解いていきましょう。
基本的には以下のような理由からです。
- 普段から楽譜を見る余裕がないので、譜読みからの習得の効率が悪い
- 初見演奏が難しい
- セッションやライブだと、メンバーやお客さんを見る余裕がない
- 何より、凝視していると演奏時に見栄えがかっこ悪い
ピアノを長く弾いていく上で、凝視しているとあまりいいことがないことがわかりますね。
手元を見る原因
ピアノは特に指を動かす範囲が広いことが、手元を見てしまうそもそもの原因です。
ピアノ以外の楽器を想像すると、手元を見ながら弾いているところを想像できないではないでしょうか。
ピアノは他の楽器に比べ、動かす範囲が広いので、手元を見ながら弾きたくなってしまうのです。
手元を見ないようにする練習方法
では、どのように手元を見ないように練習するのでしょうか。
いくつかの方法を挙げていきます。
慣れた曲で練習
普段から弾いている得意な曲を1曲選んで、なるべく楽譜だけを見ながら弾いてみましょう。
手元を見ながら弾くことに慣れていると、これがなかなか難しく感じるかもしれません。
難しいと思われる部分は見てもいいですが、凝視してしまわないように我慢して弾きます。
慣れないうちは、音をはずすことも、結構多いかもしれません。
ですが、すぐに鍵盤を見ないで、手の感覚で弾く音を見つけてください。
鍵盤の幅を指の感触だけで捉える訓練になります。
最初はスタッカート気味で弾く
ちょっと難しいと感じたら、簡単な練習曲集を買います。
できればお子様向けなどの本当に簡単だと感じるような練習曲集が良いです。
手元を見ないで弾く時に、ひと工夫します。
最初は音と音の切れ目を短くして、スタッカート気味の跳ねた感じで練習曲を弾くのです。
それができるようになったら、ちょっとずつ跳ねないで滑らかに弾いていきます。
この練習を、普段からやっていくことによって、ブラインドタッチで弾く感覚が養われるでしょう。
新しい曲も手元を見ないで練習
新しく挑戦する曲に取り組む際も、なるべく楽譜を見ながら練習することを心がけましょう。
最初は手元を見ながらでもいいですが、少し弾けるようになってきたら、見続けないように練習します。
部分を区切って、片手ずつからで構いません。
最初は全く感覚がつかめないですが、こういった地道な取り組みを何度も繰り返ししていると、なんとなく見なくても鍵盤を指の感触だけで弾くことができるようになってきます。
最後に
今回は、手元を見ないで弾くためのヒントについて考えていきましたが、いかがだったでしょうか。
ちょっと逆のことに聞こえるかもしれませんが、「楽譜だけ見る」「鍵盤だけ見る」と、極端に限定して思い込まない方がよいとも言えます。
やはり音が飛ぶ部分など、どうしても手元を見て弾いた方が上手くいく場合もあります。そういう音は、視野を広くして、なるべく凝視しないで「チラッと」一瞬だけ視界に入れて弾く練習をしてみると良いと思います。
手元を凝視せずに弾けるようになってくると、練習も楽になり、演奏もカッコよく見えるので一石二鳥ですよ!