ピアノで表現力豊かな演奏とは?表現力を養う5つのヒント!

はじめに

一般に日本で『表現力』と言えば、真っ先に「国語」の授業を思い浮かべるのではないでしょうか。「思考力」「判断力」「理解力」などと同じく重要な能力とされ、文章を書く力や話す力、コミュニケーション能力など、言語を使って表現する力を指すことが多いと思います。

一方で、表現力を広く捉えると、音楽や演奏、絵画や造形、書道など芸術的な表現力や、リズム体操など体による表現力も含めることができます。

ピアノでの表現力を豊かにするにはどのようにすれば良いかを今回は考えていきたいとおもいます。

表現力が豊かな演奏とは

まず、表現力が豊かな演奏とは一体どんな演奏なのかを5つのポイントであげてみました。

強弱が豊富で、音を操る能力に長けている

楽譜を間違えなく弾くことは前提として、その上で特に、強弱を自在に操れていると、聞き手は豊かな表現力があると感じます。

表情豊かだと思う演奏は、1音1音、休符の長さや鍵盤のタッチも含めて上手に操れています。

喜怒哀楽をためらいなく音に出せる

楽曲そのものをよく研究し、演奏者が感じる独自の感情解釈をためらいなく投影できる時に、表現力の豊かさを感じます。

ただし楽曲の解釈が、その人よがりになっていないことも重要です。

見せ場を理解し、わかりやすく弾く

盛り上がりどころや、聴かせどころなどの楽曲の「見せ場」を理解しておくことも重要です。聞き手にわかりやすく弾くことができると、表現力の豊かさを感じます。

あまりこだわりすぎるとかえって変になってしまう時もあるので、絶妙な音の捌き方が必要となります。

感受的であり自己の内面をも投影

作曲者の感情や情景の表出でもある楽曲。それを聞いて再現するには、優れた感受性が必要です。

そして演奏時には、自己の内面の感情をもコントロールし、楽曲の世界に投影させることよって、まさにその場でしか表出することのできない唯一無二の演奏となります。

他者に伝えたいという熱意がある

ピアノを弾くことは、作曲者が楽曲に込めた感情や情景を聞き手に代弁して伝えてあげることでもあります。聞いて欲しいという気持ちがあるのとないのとでは、全く違う演奏となることでしょう。

表現力を養う5つのヒント

では表現力を養うにはどのようにすればいいでしょう。

ジャンルの幅を広げ、より多くの音楽に触れよう

聴くジャンルの幅を広げると、取り組もうとする楽曲の研究時に、ふさわしい表現方法の引き出しがたくさんできて良いでしょう。また今まで経験したことのない印象的な音づかいに出会えるチャンスがあり、表現に厚みが増すでしょう。

できれば他の楽器の演奏もたくさん聴くといいとおもいます。

演奏をたくさん聴いてみよう

練習している楽曲のお手本演奏を、いろんな人のバージョンで聴いてみましょう。やってみたい歌い回しや心に残る印象的な音の解釈にもきっと出会えるはずです。

気になる歌い回しは真似してみよう

好きだなと思う歌い回しがあったら、それを真似してみると、どうやって表現しているかが分かってきます。

人前で表現する機会を増やそう

インプットだけでなくアウトプットすることで初めて気付くことがたくさんあります。コンサートやライブなど人前で発表してみましょう。

表現した時の自分の気持ちや聞き手の反応で、新たな発見がたくさんあります。

録画や録音して演奏を聞き返してみよう

自分の演奏を録画や録音で聴いてみると、客観的にどう心に響くのかを分析できて良いでしょう。どこでどのように感じたのかを、楽譜などに書き出してみるのもいいでしょう。言語化することで、曖昧だった個々の音への理解度がグッと高まります。

最後に

表現力が豊かになってくると、自分で演奏しててもとても気持ちよく、楽しくなってきます。一朝一夕でできることではないですが、コツコツとやっていくと絶対に効果が出てきます。

現在の演奏を録画し、1年後にもう一度見返してみて、自分がどう感じるか試してみてはいかがでしょう?かなり違って見えるのではないでしょうか。

「何か自分の演奏がつまらないな」と感じたら、その音のつまらない原因を、じっくり時間をかけて研究してみることをお勧めします。

いろいろな角度から表現力を磨き、少しずつあなたらしさを自由に表現できる場としてのピアノを作り上げていってみて下さい。