目次
はじめに
楽譜を読むのはなかなか大変ですよね。特に「音符」が読めないのことで、ピアノがなかなか楽しく進まない経験をしたことはありませんでしょうか。
今回はこのような悩みについて考えていきたいと思います。
悩み
私が、最初に楽譜(音符)を読もうと思った時の悩みを赤裸々に告白します。そもそも譜読みの能力は人より遅かったのではないかなあと思います。音符の空間把握能力とでもいうのでしょうか。楽譜を見て何でもすぐに弾ける人が不思議でした。
そんな最初の段階での悩みを、1つずつ思い出して書き出して見ます。皆さんにももしかしたら当てはまることがあるかもしれません。
鍵盤でどの音が何なのか分からない
楽譜が読めない以前の話なのですが、ピアノのどの鍵盤が「ド」なのか「レ」なのかを考えるのに時間がかかってしまいます。形で覚えればいいとは頭でわかっているのですが、、、結局白鍵の7音を覚えるだけでも随分時間がかかってしまいました。
音の名前が覚えられない
次に音の名前です。これが地味に難しい。順番がパッと浮かばないんです。
「ド」と「レ」なら、隣の音だとわかるのですが、「ラ」や「シ」あたりまで行くと怪しいです。なぜなら、そもそも「シ」が「ラ」の次だとか、「ラ」が「ファ」の2個上だとかいうことを、頭で認識するのに、「ドレミファソラシド」と言葉に出さないと、順番が出てこないんですよね。
音符が何の音なのか分からない
やっと楽譜を読もうと思っても、「ドレミ」の音名が振られていないと、全く頭に入ってきません。最初は全て「ドレミ」を楽譜に書いて覚えていました。これを書かないでも読めるようになるのにかなり時間がかかってしまいました。
左手のヘ音記号が辛い
右手を覚えてくると、次に左手のヘ音記号を覚えるのですが、絶妙に音符の位置がずれるので、もう混乱です。ト音記号と同じ位置にしてくれればいいのに!と叫びたい気持ちでいっぱいでした。
指使いがわからない
音符をどの指で押さえれば良いのかわからないです。
初心者向けの教材には指番号が振られていますが、だんだん難しい曲になってくると、指番号が省略されてきますよね。そもそも、市販の楽譜にはほとんど指番号が振られていません。
「指くぐり」や「指越え」のタイミングも書かれてないことが多いですよね。
最初のうちは、音の名前と鍵盤の位置と指番号を一致させる作業だけでかなりしんどいんです!
和音が読めない
単音をできるようになると、一気に「ジャーン」と鳴らす和音に取り掛かるのですが、1つでもきついのに、何音も重なったら、、、頭の中は「ジャーン」ではなくて「チーン」(思考停止状態)。
もうお手上げ状態です!
リズムが読めない
片手だとなんとかいけるんですが、特に両手になると途端に難易度が上がって読みづらくなるのがリズムです。
譜読みに時間がかかりすぎて疲弊
そんなこんなで、譜読みだけで時間がかかってしまうので、音を出すのに時間がかかります。そして、そもそも読んでいる音が自分が今弾いている音と合致しているのか、分からなくなってきます。
ちょっと間違えていたりして、また指の動きを修正して、、、
という作業を繰り返すうちに、疲れてきちゃいます。
体験レッスンも億劫
ちなみに、無料体験レッスンに行ってみようか一瞬頭をよぎりますが、楽譜も全く読めない状態からわずか30分程度の無料レッスンで何が判断できるのかという疑問が出てきます。ピアノ教室に通うと決めてからでないと、楽譜が読めない段階では、無料体験レッスンも行くハードルが高いです。
解決法
では、どのように解決して行ったのかを考えてみます。
すぐに克服できなかった
最初に言っておかなくてはいけないのが、すぐには音符を読めるようにはならないということです。ゆっくり慣れ親しんでいく気持ちが重要かなあと思います。
「簡単に譜読みできますよ」なんて書かれている市販の教材も中にはあるのですが、正直「簡単」ではなかったです。(汗)
今でも、まだまだ訓練途中という気持ちで譜読みに臨んでいます。
指づかいが簡単な曲から
当たり前といえば当たり前なのですが、指遣いが簡単な曲から、挑戦していきました。「ちょうちょ」とか「こぎつね」とかの童謡なら、メロディに聞き馴染みがあるので、自分が押している音があっているのか、間違えているのかがわかるので、オススメです。
短い曲から
長い曲だと、一気に弾けないので達成感もなく疲れてしまうので、本当に8小説くらいの短い曲から練習していきました。
右手から慣れる
最初は右手のト音記号だけの曲を練習して、音符を読むことに慣れていきます。右手が慣れてきたら、左手を読む練習をしていきます。
教本としては、「バーナム」や「子供のバイエル上巻」なんかが、右手だけの練習から始まり、順序立てて曲を並べてくれるのでオススメです。
楽譜から直接鍵盤へ
少し楽譜に慣れてきたら、意識したことがあります。
- 楽譜の音符→音の名前(ドレミ)→鍵盤の位置
という頭の処理の「中間部分」を省略することを心がけます。
つまり『→音の名前(ドレミ)』の部分を省略し、以下のようにダイレクトに解釈するようにします。
- 楽譜の音符→→鍵盤の位置
楽譜の位置と形で覚えて行く感じですね。
ドレミを振らずにできるようになるために必要な考え方でしょう。
これができてくると、和音のような複雑な音符にも対応できるようになってきます。
いろんな曲に挑戦
最初は、難しい曲を1曲がんばるより、簡単な曲にたくさん挑戦することをオススメします。
楽譜に慣れる観点では、簡単な曲を弾ける経験から、たくさんの引き出しを自分の中に作っていくことが重要だと思います。
最後に
楽譜は読書に似ているのではないかと、思います。
書かれている文章が難解であれば、自分に知識や経験が必要ですよね。
例えば、時代物の小説を紐解こうと思った時に、ある程度の歴史の知見と、文章の読解力がないと読みきれないかと思います。
楽譜も同じで、聞いたり弾いたことがあるフレーズや、楽譜を読んできた経験がものを言います。
私も最初は七転八倒しながら、常に楽譜と対峙してきましたが、今では譜読みは新しい音楽を授けてくれる「音の読書」となりました。
簡単な曲からたくさん弾いて経験していくのが大切ですね。